試算してみました。
自販機一台の大きさを間口1m高さ2m奥行き0.5mと仮定すると裏面以外の表面積は5?。
厚さ0.3mm.のシートで貼りくるむとすると、使用するシートの総面積を体積に換算すると自販機100台分で0.15㎥。10,000台分で15㎥になります。
一辺一mのサイコロが15個分。トラック一台分くらい。
実際にシートを作る時の歩留まりなどを勘案しても間伐材の使用量はせいぜいその3倍くらい?。
これが一万台の自販機を貼りくるんだ時に使用する間伐材の総量。・・・これっぽっちなのですけど!
間伐材をシートに加工する手間、それを施工する工賃などを総合的に考えてこのアイデア?が果たして本当に【国産間伐材の有効利用は、森林の手入れになり、森林保全につながる。】のだろうか?・・・僕はありえないと思います。
実際に全国で稼動中の自販機の総量がどのくらいあるのかは知らないが、確か、自販機が使っている電力量の総計は優に100万kw.級の原発1基分に相当すると昔聞いたことがあります。(今はもっと多いのかもしれないです)
もし、真にエコを目指しているのならば、電力消費は少しでも減らす方向で考えたいし、そのために自販機の便利さを犠牲にすることくらいは引き受けたいと思うのです。
ここで取り組まれた「自販機を間伐材で貼りくるむ」という取り組みはアイデアの一つとしてあり得るのだろうか?「その目指す方向は真逆ではないか?」と愚考した次第です。
【大電力を一日中使い続ける金喰い虫の自販機を、エコのふりをしたオブラートで貼り来るんでドースル!】ってことです。
そのお先棒を担いで【自販機 森林を守る】なんて大書していいのかい?神奈川新聞!
ステラブログにも書きました。
以下に神奈川新聞(
カナロコから)の全文を貼り付けます。~~~~~~~~~~
自動販売機も飲料容器にも国産間伐材を有効利用-。飲料メーカーの「ポッカ コーポレーション」(本社・名古屋)は、間伐材の有効利用など環境を考えたものづくりに取り組む「NPO法人職人の森」(大磯町、蓑島良一代表)と「間伐材ラッピング自動販売機」を企画。全国第一号機を県建具協同組合(藤沢市、田中利男理事長)の事務所に設置した。販売飲料も、国産間伐材を使った紙パック「カートカン」入りのものを取り入れた。
国産間伐材の有効利用は、森林の手入れになり、森林保全につながる。三者は自販機を通じて、森林保全を広くアピールしたい考えだ。
ポッカはこれまでに、国産材の木枠で囲った自販機を導入した経緯がある。しかし木枠があることで、設置スペースが余分に必要だった。今回のラッピング自動販売機は既存の自販機を厚さ〇・三ミリにスライスした大分県産スギの間伐材シートで張ったもので、従来と同じスペースで設置できる。シートを張る加工を、職人の森を通じて県建具協同組合が請け負ったことで、同組合に第一号機を設置することになった。
間伐材シートでラッピングするアイデアは、職人の森顧問で、木工デザイナーの小田原健さん(横浜市中区)が発案した。間伐材シートは材木と同じで節目があり、気候によって収縮することも考えられる。「木の性質を充分わかった上で張る、職人の技術が必要」と携わった県建具協同組合。蓑島さんをはじめ職人の森メンバーは「こうした技術を全国に広める役割も担い、間伐材の普及につなげていきたい」と話していた。
ポッカではカートカンを一九九六年に導入。現在、飲料メーカーの中で最多の約二十種類を販売する。同社はカートカン売上の一部を社団法人国土緑化機構が主催する森林づくりのための「緑の募金」に寄付するなど、環境問題に取り組んでいる。森林保全の趣旨はカートカンにも記してあるが、「間伐材ラッピング自販機で販売することで、見た目にもわかりやすく、よりアピールできる。今後も台数を増やしていきたい」とポッカ広報・環境室では話している