スターリングエンジンとは?・・・「スターリングエンジン(Stirling engine) とは、シリンダー内のガス(もしくは空気等)を外部から加熱・冷却して仕事を得る外燃機関。スコットランドの牧師ロバート・スターリングが1816年に発明した。熱交換をすることによってカルノーサイクルと同じ理論効率となる。」・・・というすぐれもの。
中学生の頃、初めてこのシステムを知り、「お~、人間ってすごいな~!」と、その方面の勉学の道も考えたのですが、高校に進んだ時には時代は動乱の60年代後期。今の言葉で言うのなら「自分探し」とやらに奔走?していたため、いつの間にか、記憶のかなたへと葬り去られてしまったのでした。
その後大人になったあるとき、松屋だったか、銀座イトウ屋か、日本橋丸善か、忘れましたが、精密な外国製の模型(実動します)を発見したのですが、とんでもなく高くて買えずにいました。
それから又月日は流れ、昨年、僕の隠れた愛読雑誌である、学研の「大人の科学」Vol.10・・・2006/1/15発売、に自作組み立てキットが付録として付いているのを発見、キャ~早速購入。
あっという間に組み立てられると思っていたのですが意外と難しい。
でも、ワクワクしながら出来上がったのがこの写真です。

工房にある非電化製品の数々、左から【炭のアイロン】【湯沸かし器(やかん)】【スターリングエンジン】下は【薪ストーブ】右下は【手動消火器(バケツ)】

下の平べったい円筒形のものはシリンダーでして、中にはピストンがあります。
下の気室内の空気が温められると膨張し、ピストンを押し上げます。

その力を垂直に伸びたプッシュロッド(中央左)が上にある円盤の中心軸に付いたプーリーに伝え・・・

往復運動を回転運動に変換し、円盤が回るというもの。
まあ、それだけなのですが、このシリンダー部分が【スターリングエンジン】。
回すというのはこのエンジンから発生した力を分かりやすくするためのものであって、他にも運動の形は様々なのです。
凄いのは内部で起こっている過程とその原理。
シリンダーの上の面と下の面との【温度差がエネルギー源】なのです。
つまり地球上いたるところにある温度差を利用して何らかの力を引き出すというのがこのスターリングエンジンなのです。
かなり永久運動に近い動きをするので、実際に見ると感動します。ウラに何かモーターとかがあるのかと思ってひっくり返して見たりして(笑)
エネルギーが枯渇することもありません。
そこには排気もありません。
作動音以外の騒音もありません。
問題は、取り出せるエネルギーの大きさ!
シリンダー内でガスを爆発させることによって力を得る【内燃機関】にくらべ、微弱な温度差によって作動する【外燃機関】では、圧倒的に不利なのでした。
しかし、これはあくまで経済効率の範疇での出来事。
過去にも何度か試行錯誤が繰り替えされたようで一馬力くらいの力は可能だそうです。ただしエンジン部分はかなり大きくなるようですが!
現在、我々の置かれた地球環境のことを考えると、優秀な人材と予算を組んで、もう一度トライしてみる価値が十分にあるシステムだとは思いませんか?
【むかし、僕も【非電化】を目指していた!】・・・いかがでしたでしょうか?・・・まだまだ書ききれていない他の様々なエネルギーについては、また改めて書きたいと思っていますが、ここで一度筆を置かせていただきます。ありがとうございました。
ステラブログにも書きました。