日々徒然

創作家具 安藤和夫

大きな楢の一枚板を削っています。

左右で3メートルあります。
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幅の広いところで1メートル、厚さは9㎝あります。

 長く創作家具という仕事をしているが、始めてから今まで出会った材木の中でも最大級の板がある。手に入れてすでに30年くらい経っている。
 独立して間がないころ、元気一杯だった私は新木場の銘木屋を巡っては「大きな板は無いかな~?」などと言いふらしていた。何しろ勢いだけはあったから(苦笑)
 それからしばらく経ったある日、一軒の銘木屋から電話が入った「大きな板が入りましたけど見に来ませんか?」・・・すぐ行った。
 デカかった、凄かった、値段も!・・・とても買えるような金額ではなかったのでスゴスゴと帰った。
 後日、その時木場に同行したお世話になっている建築家の方からの電話で「アンドさん、あの板どうするの?」「えっ?どうするって、ハナから買える値段じゃないですよ~」
 「そうか、・・・もし気にいったんだったらオレが金貸してやるから買っちゃいな!」
 「え~~!」・・・背中を押すなんていう言葉をはるかに超えて、その方の愛と友情は私を崖から突き飛ばした!・・・その時の板が今目の前にある。
 これまで何度か、この板を使って仕事をしようと思ったのだが、なかなか手が出なかった。・・・物理的な大きさだけではないナニモノかが大きかった。“格“といってもよいかもしれないその存在の巨きさに怖気ずいていたのかもしれない。
 それから三十有余年、今、その時が来たのかもしれない、と思った。
 ふ~!・・・ニキ展開催中、親父はずっとこの板に向き合っていた。少しずつ削ってみたりもしている。美しい木目が見事に細かい。・・・樹齢何年くらいだろう?・・・凄いモノを感じる。
 北海道の大地に生を得ていた楢の巨木である。
 たくさんのアイヌや熊やキツネや鳥やフクロウなどがこの神のような樹の気を吸い、羽を休め、時を共に過ごしていたのだろう。
 悠久のアイヌモシリに思いを馳せる。
 心して向きあおう。
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