椅子の座を編む!
板座ではなく、紐を使った椅子の座の編み方を簡単に記録しましたのでご紹介します。

まずは左手前から時計まわりに編み込んでゆきます。

今回使ったのがこれ、「ペーパーコード」紙紐です。
以前はRush(ラッシュ)という天然の素材を使っていました。
昔は痩せた土地で育ったRushは100年持つと言われていたのですが、今は栽培しているため、虫がつきやすく殺虫剤や農薬の大量使用など問題があるため、僕は使いたくないのです。

編み方のマニュアルのコピーです、見えますか?
あらかじめ使いよい長さに切断したコードを用意し、一本一本を繋ぎながらグルグル編んで行きます。

時々げんのうなどで締めて行きます。

ドライバーなども使い編目を揃えてゆきます

紐を継いでいるところです。切るのはペンチで。

継ぐ時や一休みの時はクリップなどで留めておきます。

まわりから仕上がって行きますので、最後は真ん中になり、通す穴が狭くなり大変、もう少しです。

最後は裏面で紐をぐるっと縫うように一周し・・・

適当なところで結んで出来上がり!

こんなかんじ。

完成!
横浜美術館 「市民のアトリエ」の講座でも何回か教えたことのあるこの座編み、僕は家具屋になる前に編めちゃったのです。
僕は彫刻家を目指し美学校という学校へ行っていたのですが、椅子が好きで色々な椅子を作っていました。わけの分からんオブジェみたいないな椅子が多く、まあ自称「コンセプチュアルチェアー?」だったのですが、座の編まれた椅子を見て自分も作ってみたくて何度かの試行錯誤の後、外形はそっくりな編み方に成功したのでした。
その後、彫刻家では将来食って行けないことを悟り、そうだ、椅子だ!・・・家具だ!・・・という事で家具屋になるのですが(途中略)、その後プロになってから、編み方の載っている洋書を発見し、正しかったことが分かったのでした。
裏話!
1976年に東急ハンズ一号店が藤沢に開店し、僕もよく通っていました。
機械の時間貸しがあり、当時まだ無名だった小黒三郎さん、甘粕憲正さんなども来ていましたね。
その後、渋谷に東急ハンズが開店したとき(1978年)「工房沙羅絵木(サラエボク)展」という記念祭事が有り、当時僕が修行中だった横浜の家具工房(※)がデモンストレーションをしたのでした。
会場には特設コーナーが作られ、連日職人さんが鉋をかけたりキャビネットを組み立てたりするかたわらで、新米の僕は椅子の座を編んでいたのでした、客寄せパンダですね、笑。
毎日の渋谷通いは楽しかったな!・・・その頃からですから、もう30年も編んでいることになります・・・凄い、30年?自分でビックリ、笑!
(※)工房沙羅絵木が僕の最初の家具修行でした。腕の立つ職人さんが三人いました。この会社は今はありません。

まずは左手前から時計まわりに編み込んでゆきます。

今回使ったのがこれ、「ペーパーコード」紙紐です。
以前はRush(ラッシュ)という天然の素材を使っていました。
昔は痩せた土地で育ったRushは100年持つと言われていたのですが、今は栽培しているため、虫がつきやすく殺虫剤や農薬の大量使用など問題があるため、僕は使いたくないのです。

編み方のマニュアルのコピーです、見えますか?
あらかじめ使いよい長さに切断したコードを用意し、一本一本を繋ぎながらグルグル編んで行きます。

時々げんのうなどで締めて行きます。

ドライバーなども使い編目を揃えてゆきます

紐を継いでいるところです。切るのはペンチで。

継ぐ時や一休みの時はクリップなどで留めておきます。

まわりから仕上がって行きますので、最後は真ん中になり、通す穴が狭くなり大変、もう少しです。

最後は裏面で紐をぐるっと縫うように一周し・・・

適当なところで結んで出来上がり!

こんなかんじ。

完成!
横浜美術館 「市民のアトリエ」の講座でも何回か教えたことのあるこの座編み、僕は家具屋になる前に編めちゃったのです。
僕は彫刻家を目指し美学校という学校へ行っていたのですが、椅子が好きで色々な椅子を作っていました。わけの分からんオブジェみたいないな椅子が多く、まあ自称「コンセプチュアルチェアー?」だったのですが、座の編まれた椅子を見て自分も作ってみたくて何度かの試行錯誤の後、外形はそっくりな編み方に成功したのでした。
その後、彫刻家では将来食って行けないことを悟り、そうだ、椅子だ!・・・家具だ!・・・という事で家具屋になるのですが(途中略)、その後プロになってから、編み方の載っている洋書を発見し、正しかったことが分かったのでした。
裏話!
1976年に東急ハンズ一号店が藤沢に開店し、僕もよく通っていました。
機械の時間貸しがあり、当時まだ無名だった小黒三郎さん、甘粕憲正さんなども来ていましたね。
その後、渋谷に東急ハンズが開店したとき(1978年)「工房沙羅絵木(サラエボク)展」という記念祭事が有り、当時僕が修行中だった横浜の家具工房(※)がデモンストレーションをしたのでした。
会場には特設コーナーが作られ、連日職人さんが鉋をかけたりキャビネットを組み立てたりするかたわらで、新米の僕は椅子の座を編んでいたのでした、客寄せパンダですね、笑。
毎日の渋谷通いは楽しかったな!・・・その頃からですから、もう30年も編んでいることになります・・・凄い、30年?自分でビックリ、笑!
(※)工房沙羅絵木が僕の最初の家具修行でした。腕の立つ職人さんが三人いました。この会社は今はありません。
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コメント
技のご紹介ありがとうございます!
ありがとうございます
編み座は冬暖かく、夏は涼しく、お尻のあたりもやさしいのです。
四角形なら案外簡単に出来るので是非やってみてください。
ただし細かく書いていませんが、この座面、良く見ると台形ですね。
そこのところにちょっと工夫が必要です。
一枚目の写真にあるように、前後で編みの数が違いますね?
その差の本数を先に前だけ編みこんでから進めるのです。
ちょっと言うのが難しいな!
工夫してみてください。
本も出ていますよ。
[Chair seatihg]など。
四角形なら案外簡単に出来るので是非やってみてください。
ただし細かく書いていませんが、この座面、良く見ると台形ですね。
そこのところにちょっと工夫が必要です。
一枚目の写真にあるように、前後で編みの数が違いますね?
その差の本数を先に前だけ編みこんでから進めるのです。
ちょっと言うのが難しいな!
工夫してみてください。
本も出ていますよ。
[Chair seatihg]など。
お久しぶりです。
最近はミニチュアに凝っています。
小さな設計図とも言いますし、これでなかなか楽しいものです!
べニアだと軽率に言われますが、これで十分楽しめます。
作るきっかけを与えて下さった&O様にとても感謝しています。
小さな設計図とも言いますし、これでなかなか楽しいものです!
べニアだと軽率に言われますが、これで十分楽しめます。
作るきっかけを与えて下さった&O様にとても感謝しています。
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P.S.”模様”は、木目ではなく編まれた紐の流れだったのですね。