祈りのかたち・・・お厨子!
「祈りのかたち」をテーマに長年お厨子などを製作してまいりました。

【神代楡厨子(じんだいにれずし)】
創作家具安藤和夫Hp内 【works】 に 【厨子の写真】 がございます。
人種、民族、宗教、宗派を超えて、人間の持つ原初的な「祈りの気持ち」を受け留める対象として、大切なものを御守りする入れ物として私が創り続けてきたものが「お厨子」と呼んでいる作品群です。
お位牌を入れればそれは「お仏壇」になります。
仏様を安置して小さな「持仏堂」とされる方もおられます。
その中にお入れするものによって名称はその方がお決めになれば良いと思い、大切なものを祀る“場”の総称として「お厨子」と呼んでいます。
私の造ったお厨子をご覧になって「自分はここに入る!」とおっしゃられ、本当にお入りになってしまった方が三人さんいらっしゃいます。
最初の人が永登元次郎さん。
映画ヨコハマ・メリーに出ていたあのシャンソン歌手の元次郎さんです。
元次郎さんの唄うシャンソンが大好きだった私は時々元次郎さんの経営するシャンソニエ「シャノアール」に伺っていたのです。
あるとき、展覧会に出品した私のお厨子を気に入ってくださったようで、「私はここに入るの!」とおっしゃられ、お求めくださいました。
シャノアールの奥の部屋にご両親のお位牌を祀っておられました、今はご一緒になられたことでしょう。
その次に手銭正道先生。
東海大学名誉教授 で工業デザイナーとして新幹線などのデザインを手がけたことでも有名な方でした。
大磯プリンスで行なわれた先生を「偲ぶ会」ではたくさんの花で飾られた大きな祭壇の真ん中にお厨子が置かれていました。
今でも先生がいつもいらっしゃった富士の見える書斎に置かれています。
手銭先生のお位牌もご遺族の依頼でお造りしました。デザイナーであった先生の作品の中から先生らしいカーブを抜き出して造形しました。
そして、長谷川泰先生なのでした。
私をお認めくださり、たくさんの方にお引き合わせくださいました。いつも励まし支えてくださいました泰先生の御霊を私のお厨子が御守りすることが出来ましたことは、晴れがましくもあり悲しくもあるのですが、私にとって何よりの幸せです。
「祈りのかたち」をテーマにお厨子などの一連の作品群を作り始めてすでに十数年が経ちますが、始めた当初と確実に違ってきていることがあります。
それは、観念的であった「祈り」が具体的な経験の積み重ねを経て、より血肉化したとでも言いましょうか、深化したと感じています。
今でもお厨子を造る時には、あのお方のお顔、あのお声、などが目に浮かんでくるのです。
この「祈りのかたち」はあらためて私にとって終生の仕事と思い、励んでゆく所存です。
ご高覧くださいましたら光栄です。
トップの写真は先日お納めいたしましたお厨子です。
お仏壇のご発注をいただき制作したものです。
材は神代楡(じんだいにれ)を使いました。

中央に見える金具は明日香村にお住まいの高名な金工作家、佐土玲子先生にお願いいたしました。
純銀の板を挽き抜き、宝相華文様の華の部分は古来からの技法である“金消し”を施していただいております。
全面に細かい鏨が入り、深い表情を見せてくれています。
佐土玲子先生には今回も又お力をいただきました、感謝申し上げます。

【神代楡厨子(じんだいにれずし)】
創作家具安藤和夫Hp内 【works】 に 【厨子の写真】 がございます。
人種、民族、宗教、宗派を超えて、人間の持つ原初的な「祈りの気持ち」を受け留める対象として、大切なものを御守りする入れ物として私が創り続けてきたものが「お厨子」と呼んでいる作品群です。
お位牌を入れればそれは「お仏壇」になります。
仏様を安置して小さな「持仏堂」とされる方もおられます。
その中にお入れするものによって名称はその方がお決めになれば良いと思い、大切なものを祀る“場”の総称として「お厨子」と呼んでいます。
私の造ったお厨子をご覧になって「自分はここに入る!」とおっしゃられ、本当にお入りになってしまった方が三人さんいらっしゃいます。
最初の人が永登元次郎さん。
映画ヨコハマ・メリーに出ていたあのシャンソン歌手の元次郎さんです。
元次郎さんの唄うシャンソンが大好きだった私は時々元次郎さんの経営するシャンソニエ「シャノアール」に伺っていたのです。
あるとき、展覧会に出品した私のお厨子を気に入ってくださったようで、「私はここに入るの!」とおっしゃられ、お求めくださいました。
シャノアールの奥の部屋にご両親のお位牌を祀っておられました、今はご一緒になられたことでしょう。
その次に手銭正道先生。
東海大学名誉教授 で工業デザイナーとして新幹線などのデザインを手がけたことでも有名な方でした。
大磯プリンスで行なわれた先生を「偲ぶ会」ではたくさんの花で飾られた大きな祭壇の真ん中にお厨子が置かれていました。
今でも先生がいつもいらっしゃった富士の見える書斎に置かれています。
手銭先生のお位牌もご遺族の依頼でお造りしました。デザイナーであった先生の作品の中から先生らしいカーブを抜き出して造形しました。
そして、長谷川泰先生なのでした。
私をお認めくださり、たくさんの方にお引き合わせくださいました。いつも励まし支えてくださいました泰先生の御霊を私のお厨子が御守りすることが出来ましたことは、晴れがましくもあり悲しくもあるのですが、私にとって何よりの幸せです。
「祈りのかたち」をテーマにお厨子などの一連の作品群を作り始めてすでに十数年が経ちますが、始めた当初と確実に違ってきていることがあります。
それは、観念的であった「祈り」が具体的な経験の積み重ねを経て、より血肉化したとでも言いましょうか、深化したと感じています。
今でもお厨子を造る時には、あのお方のお顔、あのお声、などが目に浮かんでくるのです。
この「祈りのかたち」はあらためて私にとって終生の仕事と思い、励んでゆく所存です。
ご高覧くださいましたら光栄です。
トップの写真は先日お納めいたしましたお厨子です。
お仏壇のご発注をいただき制作したものです。
材は神代楡(じんだいにれ)を使いました。

中央に見える金具は明日香村にお住まいの高名な金工作家、佐土玲子先生にお願いいたしました。
純銀の板を挽き抜き、宝相華文様の華の部分は古来からの技法である“金消し”を施していただいております。
全面に細かい鏨が入り、深い表情を見せてくれています。
佐土玲子先生には今回も又お力をいただきました、感謝申し上げます。
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創作家具 安藤和夫氏のHPより転載。
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