映画「ぼくはうみをみたくなりました」を見る!

今年の一月、横浜「ジャックアンドベティー」で上映されていた時に行きそびれていた映画でした。
この「ぼくはうみをみたくなりました」は自閉症の青年を主人公にした映画です。

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興行のルートに載ることも難しく、自主上映での機会を待つしかありませんでしたが、それが隣町の大磯で上映されることを二宮に住む友人神保さんから来た「しおかぜ通信」で知り、喜び勇んでの参加でした。神保さんありがとう!
大磯の上映会を企画されたのは「学校法人国際学園 星槎(せいさ)大学」その大磯キャンパスでのDVD上映でした。
こちらも各種の実践をされている教育機関ですね。納得の取り組みです。
ストーリーなどは公式hpでご確認願うとして、まずは私の感想!
いや~よかった、いい映画でした、心に沁みてきます、感動です。
実体験を下敷きとしての小説であるにしても、ここまで抑制を利かせながらも人の心に訴えてくる力のある映画は珍しいと感じました。
声高に「ショウガイシャモンダイ」を提示する!と言う社会啓発形映画ではまったく無い。
真逆に、希望に満ちたとっても明るい普通の映画なのです。
登場人物全員が素晴らしい。
そして、その一人ひとりを描く制作者側に愛が溢れている。カメラもとても良い。
電動車椅子に乗ったCP役の少女、ことみちゃんかな?(間違えていたらごめんなさい)可愛いの、この子。
大塚ちひろさん、秋野太作さん、大森暁美さん、皆さんとても自然でよいのですが、何と言っても、この主人公を演ずる伊藤祐貴君に、僕は、今年度でも来年度でもよいからアカデミー主演男優賞をあげます。
映画上映の前後にお話しをされた原作者で脚本家の山下久仁明さんによると、この自閉症の青年役のオーディションに応募した500人の役者の中に「一人だけ本物が来ちゃった!」と思ったほどの青年が彼だったそうです。
学習院出の新人だそうで、将来楽しみな役者さんです。
帰って読んだパンフレットに書かれた対談によると、伊藤君は「役作りに関しては、まず自閉症ありきではなく、浅野淳一(主人公の名前)というキャラをどう演じるか、から考えました、その大きな個性として自閉症があると・・・後略」とあるように「自閉症という症例の演技」をするのではなく、まず淳一君という青年を理解し演じようとした伊藤君の姿勢に感動しました。
これは映画を作るスタッフにも共通した姿勢なのかもしれませんね。
確かに自閉症の人達って他者との関係性がうまく取れないので他人と関わることがほとんど無い。私たち他者の側からもどうやって接したらよいかよく分からないから敬遠する。
もっと自閉症の人個人の事を深く知っていたら、その人の素晴らしいところ、豊かなところに出会えるかもしれない。
まずは知ること、それを教えてくれた映画でした。
最後にもう一度言います。
ダスティンホフマンを超えた伊藤祐貴君にアカデミー主演男優賞をあげよう!
もう一言、原作者の山下久仁明さんへ!
アナタの15歳で亡くなった大切な息子さんへの想いから始まったこの映画に出会えたことは、私にとっても大きな宝物です。
人間を、そして、人間の可能性を信じられる!と思えました。感謝申し上げます。
映画を作った人、上映運動を企画した人、教えてくれた人、全ての人に感謝です。
日本中で上映運動が展開されることを祈ります。



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コメント
見てみたい~!
現場の人なのですね?
本人に出会っている人の幸せと痛みってありますよね。
教えてもらってる・・・みんなが大好き・・・・サポートされている・・・・素敵なのはアナタですね!
教えてもらってる・・・みんなが大好き・・・・サポートされている・・・・素敵なのはアナタですね!
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どこで上映してるのか調べてみます^^
私のいる作業所でも自閉症の利用者さんがいます。
私はこの職場へ来るまで障害者の方と接する機会が無かったのですが
優しくて可愛くて楽しい人ばかりです。
日々、利用者の方に色々な事を教えてもらっています。
利用者の方をサポートするのが私の仕事ですが、
逆にサポートされています。
私はみんなが大好きで、幸せです。